愛されたい
長女だし、小さい頃からずっとお金の事を気にかけて育った
数十円のお菓子でも必要のない物は買わなかった
自分の欲しい物はほとんど買わずに文房具代や検定代、交通費に回して、時には学費にも当てた
お小遣いは高校生になってから少しだけ貰えるようになった
少しのお金でこれだけやりくりするのは大変だった
でも結局学費も私だけではとても払えない
親には沢山お金をかけさせてるから家ではいつも親の機嫌を伺って、親の負担が少しでも楽になるように家事をした
障害を持ってる弟の面倒も見た
私のせいでこの家が崩壊しそうでいつも怖かった
弟は親に文房具買って貰ってた
ずるいなって思ったけど、私は弟よりお金かけさせてるから仕方ないんだ
弟は頭いいから何もしなくてもいい
ずっと諦めてた
でも、お母さんに言われた
「お母さんもお父さんも、子供の頃は親にお金をかけて貰ってるんだからひのきはお金の心配しなくていいんだよ。お母さんはひのきが大切なんだよ」
嬉しかった
上辺だけの言葉だと分かっていても泣いてしまった
少しだけ甘えてもいいのかな
こんなこと言われたら死ねないよ